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入我我入とオリンピック。空海研究会の基調講演

弁護士の山内良治です。

私は空海研究会を主催し毎回の研究会で基調公演をしています。今年の1月の例会では、入我我入を研究しました。2月には平昌オリンピックが開催され3月にはパラリンピックが開催されています。この入我我入とオリンピックの深い関係に空海研究会の皆さんは驚いています。自分と尊敬する対象とが力を尽くして心も身体も一体化する。そして、そこから生まれるエネルギーの中に命を燃焼させる。空海さんの教えと実践とオリンピックの選手たちの信条と実践が見事に合致していました。

以下はその空海研究会の私の基調講演です。

「入我我入: 仏と一体化して仏の心と力を発揮して輝いて生きる」

明けましておめでとうございます。


皆さん、初詣に行かれましたか。神社仏閣への初詣で、何をお願いされたでしょうか。


新しい歳の初めにあたって、神社仏閣で何かをお願いすることは、今年一年の自分の気持ちと決意の確認ともなり気持ちを一新する事にもなって、とっても良いことです。ただ、そこで、お願いをして神頼み仏頼みで、終わらないようにしてください。せっかく神社仏閣へ行ったのですから、その神社仏閣からその本尊の持つ大いなる属性を受け取ってください。

私は神社仏閣にお参りするのは、何かを頼む・お願いするためではなく、本尊の属性を受け取るためです。例えば、不動尊にお参りする時は、不動尊が持つ属性、大いなる力、大いなる強さ、大いなる情熱、大いなる意思を自分のものにするためです。その為には不動尊の前に立ち自分が不動尊に成り不動尊が自分に成る。不動尊が自分の意識に入り自分が不動尊の意識に入る。そして、不動尊と自分とが意識において一体化する事により、不動尊の持つ大いなる属性を自分が受け取る、自分のものにする、事を目指します。

具体的には、入我我入を目指します。入我我入とは、仏が我に入り我が仏に入ることです。我と仏とが一体化することです。どのようにすれば、我と仏とが一体化するのでしょうか。それは、仏の身体と口と意識と自分の身体と口と意識を一体化することです。いわゆる三密加持です。身体については印を結び口では真言を唱え心は仏の心になることです。そうすれば、自分が不動尊になり不動尊の属性を身につけ不動尊の気持ちで頑張れるのです。 法善寺横丁の水掛け不動尊にお参りする板前さん達もきっと不動尊の大いなる力を受け取り自分のものにして厳しい板場の修業を大成したかったのだと思います。

観音さんにお参りする時は、観音さんの持つ属性、大いなる慈悲、大いなる慈愛、大いなる忍耐、大いなる救い、を自分のものにするためです。そのために観音さんと自分とが意識において一体化する事が大事です。 日本には多くの神・多くの仏が、存在しますが、自分がその時に最も必要とする神・仏を見つけだしその神・仏の属性を自分のものにする事は人生を生きるにおいて素晴らしい効果を発揮してくれます。

空海さんは、仏を人間の理想像として創りあげると同時に、人間が目指すべき存在として位置づけ、人間と一体化できる存在である、と説きました。人は誰でも生まれながらにして、仏と同じ喜びの身体、喜びの言葉、喜びの心を持っているのだから、仏と同じである。しかるに、人はいつの間にか、身体に言葉に心に煩悩を持ってしまっている。だから、身体を喜ばせ、喜びの言葉を発し、喜びの心を持てば、人は、誰でも元どおりの仏に戻れる、仏になれる。即身成仏できるのです。その方法が三密加持による入我我入です。

入我我入は神と仏だけに限りません、野球少年はイチローに憧れればイチローとの入我我入で一体化して練習に励み、アイススケート少年は羽生結弦に憧れれば羽生結弦との入我我入で頑張り、アイススケート少女は浅田真央に憧れれば浅田真央との入我我入で励め頑張れます。将棋の羽生善治永世7冠、囲碁の井山裕太7冠に憧れても然りです。憧れを持って目標として目指せば、意識も技術も根性も精神も憧れの選手に近づこうとして全身全霊で頑張ります、頑張れます。それ以前にも、星飛雄馬や明日のジョー、キャプテン翼、エースをねらえの岡ひろみ、アタックNo. 1の鮎原こずえ、 サインはVの朝丘ユミと入我我入して頑張った多くの少年少女達がいました。そして、素晴らしい野球選手、スケート選手、ボクシング選手、サッカー選手、テニス選手、バレーボール選手、将棋や囲碁の棋士たちが育ちました。

入我我入は曼荼羅の装置を合わせて用いることにより、さらに大きな効果を発揮します。曼荼羅は多くの仏すなわち宇宙を表しています。その多くの仏の中心が宇宙の中心が大日如来です。この大日如来と入我我入して大日如来と自分が一体化した時、大日如来と自分が入れ替わり、瞬時にして自分が仏の中心・宇宙の中心になります。これを瞬時にして実感させてくれる論理である入我我入と曼荼羅の装置は宇宙と自分との関係を実感させてくれる驚嘆すべき修行です。その論理と装置を駆使し大日如来との一体化による曼荼羅の中心に座す事の実感、宇宙の中心に座す事の実感は、素晴らしい醍醐味です。

これは自分だけではありません。目の前の雑草さえも、自分の心の中において、大日如来と一体化した時、大日如来と雑草が入れ替わり、瞬時にして雑草が宇宙の中心になります。そして、その瞬間、雑草さえも宇宙の中心といえる存在である事が実感できます。大日如来は大宇宙大自然森羅万象そのものであり、宇宙万物すべては大日如来の化身ですから、雑草が大日如来となることはあり得ることですし、大日如来が雑草となることも当然あり得ることです。犬でも猫でも魚でも木でも花でも草でも大日如来の化身ですから、宇宙の中心として存在しているのです。ましてや、貴方や私は宇宙の中心として存在しています。

そして、曼荼羅は宇宙と自分の関係を表しています。宇宙はあらゆる要素から成り立っており、お互いがそれぞれに関係し合って相互依存しながら進化発展しています。自分が宇宙の中心であると同時に、他者を助け他者に助けられている周辺の存在でもあります。中心でもあり周辺でもある。そして、その中心と周辺が時と場所お互いの関係性に応じて自由自在に入れ替わる存在です。宇宙と自分、世の中と自分もそういう関係である事を曼荼羅は実感させてくれます。

仏は拝むだけの遠い存在ではなく、拝むと同時に自分のものにするべく近づくべき存在であり、自分と一体化するべき存在です。曼荼羅も見て理解するだけの存在ではなく、理解すると同時に自分と入れ替わる存在です。自由自在に仏になり、自由自在に曼荼羅の中で入れ替わる、三密加持の修行を繰り返すことにより入我我入が自由自在に行えるようになれば、この人間界が菩薩国になり、現世に生きながら仏になる、すなわち、煩悩を消して喜びに満ちた人生になります。

困った時や願う時において、神・仏にお任せしてお願いする、神頼み・仏頼みにするのではなく、神・仏と自分が一体化して神・仏の持つ素晴らしい大いなる属性を受け取り、自分のものにして、その神・仏から受け取り自分のものとした大いなる力を自分の中で大きく育てて、人生を元気に輝いて生きていく事こそ大事です。


実際、その効果は素晴らしいものがあり、日々それを実感して、今日も元気に輝いて生きていく事が出来てます。


誠に、有り難いことと、感謝しています。


山内良治

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