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子宮頸がんワクチン薬害訴訟について

中学入学お祝いワクチンのサムネイル 2016年7月27日、子宮頸がんワクチンの接種によって重篤な副反応に襲われた少女たち62名が、国及び製薬企業2社(グラクソ・スミスクライン株式会社、MDS株式会社)に対し、全国4地裁(東京、名古屋、大阪、福岡)で損害賠償請求訴訟を起こしました。2017年10月現在、125名の少女たちが裁判に参加しており、私は、このHPVワクチン薬害全国弁護団の共同代表を務めています。
 彼女らは、このワクチンを接種するまでは健康でした。学校で、勉強にクラブ活動に励み、友達同士で夢を語り合い青春を謳歌していました。
 通常は、5万円もするワクチンが、今だけは無料ですよと宣伝され、このワクチンを打てば子宮頸がんになりませんよといわんばかりの大宣伝でした。ある自治体では、「中学入学お祝いワクチン」「子宮頸がんから命を守るワクチンをプレゼント」というチラシが中学進学者の女子全員に配布されました。そこには、このワクチンの副反応については何も記載されていませんでした。
 こうした国や自治体の無償接種の制度と宣伝によって、約339万人の少女たちが、このワクチンを接種しました。
 しかし、このワクチンで、彼女たちの体に次々と異変が生じました。まずは激しい痛み、彼女らは「バットで叩かれるような痛み」、「目の奧をかきまわされるような痛み」と表現します。この痛みが、体のいろいろな場所に生じるのです。やがて、歩けなくなり、力が入らなくなりペットボトルの蓋すら開けません。突然意識を喪失することもあります。光が眩しくてサングラスなしでは過ごせません。さらに、理解力が低下し、記憶障害が生じます。お母さんの顔さえわからなくなる少女もいます。学校に行けなくなり、進学も就職も出来ず、夢を諦めた少女たちがたくさんいます。親たちは、原因がわからず、病院に助けを求めました。しかし、どこもきちんと診察してくれる病院はなく、「心の病です。」とほとんどの医療機関で見放されました。
 この少女たちに真剣に立ち向かう医師たちがいました。この医師たちは、この少女たちの症状を「HANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)」と名付け、その治療の実践と確立に真剣に取り組んでいます。さすがに、国も、「現在、子宮頸がんワクチンの接種を積極的にはお勧めしていません。」と判断しましたが、未だに、国も製薬企業も、こうした少女たちの症状と子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)との関連性を否定しています。
 この裁判において、製薬企業らは声高らかに主張します。このワクチンが有効で安全なことは、世界中において「医学的・科学的コンセンサス」が確立しております。しかし、日本では、多くの少女たちが、このワクチンの接種を差し控えています。日本人の女性は子宮頸がんのリスクに曝されたままの状態になっています。WHO(世界保健機関)も日本政府を名指しで批判しています。
 製薬企業らは、潤沢な資金を投入して、多くの学会、医師、そしてWHOまで振り向かせるためのマーケティングを行っています。製薬企業のGSKの製造販売する子宮頸がんワクチン(サーバリックス)は、136の国で承認され、29カ国で国の接種プログラムに組み込まれて、7000万本以上が提供済みで、またMSDの製造販売する子宮頸がんワクチン(ガーダシル)は、132カ国で承認され、今日まで世界中で2億0800万本以上が提供済みであるといいます。このワクチンの製造販売によって、製薬企業らは、莫大な利益を上げ続けています。
 多くの皆さんに、この裁判を傍聴し、少女たちの被害を真摯に受け止め、被害者に寄り添った支援をお願いします。私たちも、「取り戻そう!少女たちの未来を」を合い言葉に、巨大企業と国に立ち向かっていきます。
 2016年11月30日時点で厚労省の把握するHPVワクチンの接種者数は339万人(積極的勧奨を中止した2013年6月以降ほとんど増えていません)、副反応報告数3026人うち重篤1675人(増え続けています)です。
 裁判の日程などはHPVワクチン薬害全国弁護団のホームページをご覧下さい。
https://www.hpv-yakugai.net/

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